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2022年3月29日火曜日

ヤスデの体長測定

 ヤスデは丸まるので体長の測定が難しい。かと言ってすべての個体をまっすぐに整形して標本にするには労力がかかる。伸び縮みもあり正確な測定は難しいので、ある程度で妥協する必要がある。いろいろ試した結果、以下の方法に落ち着いた。


1:ババヤスデ科など大型の種類は丸まっていると容器から出せなくなるので、ティッシュで包んで真っすぐにする。小型の種類は妥協する。真っすぐにする場合、タッパーにエタノールを浅く引き、しばらく密閉して死ぬのを待つ。死んだら直ちにティッシュに包み、エタノールにつけ標本にする。このとき死んでから時間が経つと外骨格が脆くなるのでスピーディーに行う。生きているときにそのままエタノールにつけると丸まろうとし、まっすぐにならない。

2:全体とスケールを同倍率でそれぞれ撮影する。大型個体はスマホで、小型個体はスマホを実態顕微鏡につけて撮影する。撮影した画像は自分用のLINEグループでmyPCに送る。


3:フリーソフト「測ルンです」を使って体長を測定する。丸まっている個体も測定できるが、精度はいまいちかもしれない(ソフトの問題ではなく方法論として)。「ImageJ」でも測定可能ではあるが、効率が悪い。


3について、もう少し詳しく。「測ルンです」の機能は非常に簡単。まず、Hakarun.exeをスタートメニューより起動する。右クリックし、確定をクリックすると上の画像のような画面が現れるはず。「尺度補正」で撮影した定規やマイクロルーラーをもとに尺度を設定する。一度「測定終了」し、測定したい画像を表示したら再度Hakarun.exeを起動し、何度かクリックして赤い線を作ったら、最後に確定することで赤い線の長さが測定される。測定結果は最上段右上に表示される(この画像では5.1 kmとなっているが、実際には5.1 mmである。便宜単位を置き換えればよい)。

*測定時に画面がやや拡大されることに悩まされていた。開発者のなっちゃんさまに問い合わせたところ、よくある質問と回答のスクリーンカッターに関する質問の14番、「枠内コピーすると指定した範囲より狭くなってキャプチャーされている」に該当するとのことであった。プロパティ>互換性>高DPI設定の変更>「高DPIスケール設定の上書き」の「高いDPIスケールの動作を上書きします」にチェックを入れることで解決した。

*しばしば画面がほぼ真っ暗になってしまい測定できない現象が起きていた。これについても対策をなっちゃんさまに教えていただいた。設定を開き、「画面取得方式を変える(測定時のデスクトップ画面が正常に表示されない場合)」にチェックを入れることで解決した。

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