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2018年1月12日金曜日

ミナミメダカ Oryzias latipes (Temminck & Schlegel, 1846)

My図鑑/ 脊索動物門 Phylum Chordata/ 硬骨魚綱 Class Osteichthyes/

 

2016年12月24日 茨城県つくば市

2016年11月9日 茨城県つくば市


 日本にはキタノメダカとミナミメダカの2種類が生息しています。分布が一部重なることや、度重なる放流により分布域のみでの同定は出来ません。本種は地域にごとに遺伝子の似通った集団があることが知られており、遺伝的攪乱いでんてきかくらん(本来そこに生息するべきではないメダカと元々その地域に生息するメダカが交雑し、遺伝子が混ざってしまうこと)が問題になっています*1。

 環境省カテゴリでは絶滅危惧Ⅱ類(VU)、茨城県のレッドデータでは準絶滅種に指定されています*2が、他地域への放流はメダカの遺伝的多様性を低下させる原因になるため、無暗に行うべきではありません。放流ダメ。ゼッタイ。

 また、ーゲノムサイズが小さい・氷の下でも水温40℃でも耐えられ飼育が容易なこと・卵が大きく稚魚の育成が容易なこと・3ヶ月ほどというごく短期間で成熟すること・雌雄の見分けが容易なことーなどからモデル生物としても注目されています。腎機能が発達しているため浸透圧の調整能力が高く、海水でも生きることができるのも特徴です。


参考
*1 中尾遼平(2017)「日本の野生メダカ集団における遺伝的攪乱の現状」日本水産学会誌.83(2),235.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/suisan/83/2/83_WA2353-4/_article/-char/ja
*2 『日本のレッドデータ検索システム』 (2017)「ミナミメダカ」:野生生物調査協会&EnVision環境保全事務所
http://jpnrdb.com/search.php?mode=map&q=0503110010216

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